CTなんて1週間毎日撮ったって大丈夫!ってことなの? そんなのおかしいでしょう。

しばらく更新が滞っていました。最近は仕事が忙しくてどうにもなりません。しかし世間は待ったなしで動いていきますね。震災から一年になろうとしていますが問題は未だに山積です。 特にこの一年、私が医師として最も頭を悩ませてきたのが「放射能」の問題で…

放射線被曝から身をまもる 〜 簡易的に自分の内部被ばくをコントロールしよう

放射線から身をまもる簡単な原則 年間1mSvの達成のための1日被曝許容限界は約「2.7μSv」 さて、この「1日2.7μSv」ですが、厳密に言うなら放射性物質を吸い込む吸入による内部被ばく、そして外部の線源(飛散した放射性物質などによる)からの外部被曝、そう…

TPPで変わる医療?  アメリカの新しい国民皆保険制度

TPP

去年の3月のこと。アメリカの国民皆保険制度についてオバマ大統領の公約でもあった新しい制度が成立。だけど、その内容たるや「公的」とは呼べないものだったようです。 今回TPPによって日本の医療が変わるという懸念があります。その大きな不安要素の一つが…

インフルエンザワクチンの増量について。本当にこの予防接種、効果があるのか?

インフルエンザのワクチン接種量の増量について。 今回インフルエンザワクチンの量は、〜2歳 → これまでは1回「0.1〜0.2ml」だったのが1回「0.25ml」へ増えた。 3歳〜 → これまでは1回「0.3ml」だったのが1回「0.50ml」へ増えた。というのがおおざっぱな変更…

インフルエンザワクチンの予防接種は効くのか効かないのか。有効か無効か。効果について。

この件を語りだすと非常に長い話になります。これについて考え出したのもだいぶ前からですし、正しい結論と言えるものがあるわけではありません。ただかなり確からしく言えることがあり、それは、 「ワクチンを打ってもかかる」という人が他の水ぼうそう・麻…

チャンピックス(バレニクリン)で心血管イベントの増加?

チャンピックスというお薬に関しましては当院でも禁煙治療に使っているお薬です。このお薬に関して「心血管イベントの増加」のおそれ、との報道がありました。「心血管イベント」とは「心臓病(狭心症や心筋梗塞など)」のことで、要するに「心臓病が増加し…

鳥インフルエンザって?(今回の新型は「鳥」ではなかった)

鳥インフルエンザというのはよく聞きますが、それは、「A型」インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起きる「鳥類の」感染症のことです。家禽類のニワトリ・ウズラ・七面鳥等に感染して非常に高い病原性をもたらすと言われています。 このうち「H5N1亜型」…

糖尿病治療薬「アクトス」発がん性疑いの問題

糖尿病の治療に使われる「アクトス」というお薬ですが、「インスリン抵抗性改善薬」という種類のお薬で、これを飲むことで「インスリンの効果を高める」というような作用を発揮して血糖を下げるというはたらきがあります。以前より普通の糖尿病のお薬に追加…

「リリカ」(薬品の成分の名前は『プレガバリン』)という痛み止めについて

「リリカ」というお薬ですが、去年の4月より出てきたお薬で、主に末梢神経の痛みの治療に使われます。 整形外科など痛みを頻繁に診療する診療科ではいち早く処方されてきましたが、当院ではまだでした。この1年でお使いになられた患者さまとお話させていた…

当院の禁煙治療について

当院では「チャンピックス」というお薬を使って禁煙治療を行っております。その仕組みを以下の図で紹介します。 タバコを吸ったときに「すっきりする」と感じるのは、タバコのニコチンが「ニコチン受容体」に結合してその結果「快感物質」にあたる「ドーパミ…

インフルエンザウイルスの構造

「H」とか「N」とかが分かったところでもう一度インフルエンザウイルスの構造を見てみましょう。A型ウイルスの粒子の表面にはスパイクのように突き出ている、 赤血球凝集素ヘマグルチニン(HA)ノイラミニダーゼ(NA) という蛋白質があり、それを略し…

A型インフルエンザウイルスの宿主とその動物から分離された亜型

図は、A型インフルエンザウイルスの宿主とその動物から分離された(括弧内は感染が確認された)亜型です。これを見ると、野生のカモからは、H1〜H15、N1〜N9が分離されますが、ヒトH1N1、H2N2、H3N2の亜型が、ブタではH1N1、H3N2が分離されており、感染する…

インフルエンザの「H1N1」などのHやNってなんでしょうか?

インフルエンザの亜型で「H1N1」などという時の「H」とは、HA:ヘマグスチニンのことで、「赤血球凝集素」と言います。「N」とは、NA:ノイラミニダーゼのことです。

インフルエンザの「亜型」。

インフルエンザウイルスの粒子の表面にあるタンパク質によって分けられた型別を亜型と言います。よく言われる、「H1N1」とかいうあれです。 Hは1から15まで、Nは1から9まであります。この「亜型」はA型での話で、B型やC型には亜型はありません。

インフルエンザの型(A型、B型、C型)

インフルエンザの型にはどんなものがあるかご存知でしょうか?「A型」、「B型」、「C型」があります。ウイルスの粒子の内側にあるたんぱく質の種類によってA型、B型、C型と分類されます。B型とC型は主にヒトのみに感染しますが、A型はヒト以外にも広く…

新しい認知症の薬、「メマリー」

6月に「メマリー」という認知症の新しいお薬が発売になり、当診療所でも処方をはじめる予定です。このメマリーという薬は、認知症ではたらきがおかしくなってしまった、「記憶にかかわる神経細胞」のはたらき方を正常へ近づける作用を持ちます。 この図はア…

プラザキサというお薬のこと。

プラザキサという薬が新しいお薬として発売になりました。上ところ診療所でも患者様に説明のうえ、希望される方でワーファリンをプラザキサへ切り替えています。 この薬は「ワーファリン」というお薬と同じ効き目のあるお薬です。 ワーファリンを飲んでいる…